袋自体が密閉されているのに、カラータイで袋の片方を縛ってる理由はなんだろう?

縛るために袋を長くしないといけないし、カラータイも必要になるし、利点よりも欠点の方が上回るのでは?
オッサンにもなって沸いたどうしようもない疑問を各メーカーへ問い合わせてみた。
他にも問合わせしたい会社が 2 社あったが、お問い合わせは電話対応のみだったため、電話大嫌いなので見送り。
回答のあった 7 社は 2 日以内に返信が来る非常に早い返信でした。 回答の無かった 3 社は未掲載。
一部端折るけど、各社の解答。
ちなみに、正確な文献があるわけ無く回答まで早い部分があるため、それぞれの解答に間違いがあっても突っつくのはやめてください。
東洋水産株式会社
本品は、1975 年の発売時より外袋の開口部を巾着状に折り畳み、留め具 (ビニタイ) で結束し包装しています。
3 食入りの為、ご家庭で一度に使い切れない時に、麺と粉末ソースがバラバラにならない様、また、賞味期限が分かる様に外袋に入れて保存して頂く為に留め具を使用しております。
はつかり麺株式会社
もともと 3 食焼そばと 3 玉うどんの形態は東洋水産 (マルちゃん) が元祖です。
そこに弊社も含めて同様の形態にまねていきました。 その名残が現在の状況です。
弊社はコスト削減で一部商品でカラータイを外して横ピローの商品にして販売しましたが予想通り販売数量は伸びませんでした。現在はPB商品を除いてカラータイを使用しています。ただし、金属を使用しないビニールタイを使用しております。
一度剥がしたら元に戻らないように、外部からの異物の入れ込みが出来ないようになっています。
結論からすると見栄えだけだと思います。
シマダヤ株式会社
なぜ 3 食入り製品の袋の片方をカラータイで縛っているのかにつきましては、一言で申し上げますと、伝統的なイメージを継承しているという理由からでございます。
はっきりとした文献や資料が残っている訳ではございませんが、3 食入りの焼そばやラーメン、2 人前から 3 人前入りのうどんを作り始めた時代には、「袋に入れて封をする」という工程を手作業で行っており、その際にもっとも手軽に入れられる手段が、「袋の口を縛る」という方法であったと思われます。
弊社で 3 食入りラーメンを発売したのが、昭和 47 年 (1972 年) でございまして、その頃より長年にわたって袋の口を縛った形態で販売され、お客様からも、「 3 食入りは巾着形態」というイメージが定着していることもあり、現在もその形態を継続しております。
イメージという点から申し上げますと、昭和 の終盤には核家族化への対応から2 食入りの焼そばやラーメンが発売されるようになり、トレーを入れて両端を圧着シールした長方形態が主流となりました。
この頃から、3 食入りは「巾着形態」、2 食入りは「長方形態」というイメージに分かれたと考えられます。
〇〇様のおっしゃる通り、カラータイを使用しない方がコスト面での利点は大きいものと思われます。
弊社でも、12 年以上前に 3 食入りラーメンを長方形態にして、カラータイを無くした時期がございましたが、販売が振るわず、半年間から1 年間で巾着形態に戻したという経緯がございます。
このような過去の経験などを踏まえ、現在でも巾着形態を継続しているのが現状となっております。
五木食品株式会社
〇〇様のおっしゃるとおり、コスト面から考えますと、袋を縛らない形態の方が良いかとは思います。
弊社の 3 食タイプ商品の発売年度は下記の通りです。
「 3 食うどん」 昭和 44 年、「 3 食焼そば」 昭和 55 年、「 3 食スープ付うどん」平成 5 年、「 3 食ナポリタン」 平成 5 年
一番古い「 3 食うどん」発売当時は、透明の袋に麺を 3 コ手で袋詰めして紙ラベルに表示をした物を中に同封して、袋の上部をバックシーラー (カラータイ) で縛って封を行っていました。
麺を手で袋に入れる際の、入れ易さ、3 食入りですので、残りの麺を保管する際に袋を閉じておけるという利点から、この様な形態になったのではないかと思います。
現在は、包装機で包装していますが、長年この形態で認知して頂きご愛顧頂いておりますので、同じ形態で販売致しております。
なぜこの形態になったのかは、発売から44 年が経過しており推察とはなりますが、この様な理由ではないかと思います。
ライフコーポレーション (PB)
現状のパッケージは、発売当時に巾着型が多かったことから採用され、現在もその形態で販売をいたしております。
今後の商品開発時は、いただきましたご意見を参考に環境面、コスト面を今以上に意識し対応に努めてまいります。
ご指摘をいただきました 「スマイルライフ 玉うどん 3 食入」のパッケージにつきましては、ご意見をいただきながら誠に心苦しいのですが、すぐの変更は難しい状況でございます。
株式会社神戸物産 (PB) (業務スーパー)
商品の見栄えのためにカラータイを使用しておりコスト削減のためにカラータイを外し、販売を行ってみたところ販売数量が伸びなかったとの回答を得ております。
〇〇様からの貴重なご意見を弊社としても真摯に受け止め今後、コスト削減や環境問題への配慮等を考慮しお客様にご指示される商品作りに活かして参ります。
セブンイレブン (PB)
北海道うどん 3 食は販売歴が長く、巾着タイプ(留め金付)の包装が一般認知されているため、お客様が売場ですぐに認識できるように巾着タイプを採用しております。
今後のリニューアルでは、環境負荷、売場効率の面からもサイズ変更も含め、取引先とも打合せを実施させて頂いております。
現時点、直近でリニューアルの予定はございません。
以上が各社の解答。
「コスト削減して商品を安くしろ!!」 と取られてしまったような部分もあって少々心苦しいところもありますがw
まとめると、保管時の利便性と客のイメージの 2 点。
特に巾着型を止めるだけで売り上げが落ちるってのは意外でした。
慣れ親しんだイメージって強力なんですね。